今回は自宅血圧についてお話しします!
体液量の変動
透析治療では、体内に溜まった余分な水分(体液)を短時間で除去します。これにより、透析の前後で体液量が大きく変動します。体液量は血管内の血液量に直結し、血液量が多ければ血圧は上がり、少なければ下がります。
体液量と血圧の関係
状態 | 体液量 | 血圧 |
非透析日(水分摂取後) | 増加傾向 | 上昇しやすい |
透析直後 | 減少 | 低下しやすい |
ドライウェイト達成時 | 適正 | 安定しやすい |
家庭血圧の目標値
透析室での血圧は一時的なものであるため、普段の血圧の状態を把握するには家庭での血圧測定が非常に大切です。家庭血圧は、透析の影響が少ない状態で測定できるため、より実態に近い血圧を反映します。
対象 | 収縮期血圧(上の血圧) | 拡張期血圧(下の血圧) |
75歳未満の成人 | 130 mmHg 未満 | 80 mmHg 未満 |
75歳以上の高齢者 | 140 mmHg 未満 | 90 mmHg 未満 |
注意: これらの数値はあくまで一般的な目標です。個々の状態に応じて目標値は異なりますので、必ず主治医と相談してご自身の目標を確認してください。
透析患者の血圧管理において、家庭での血圧測定は不可欠な要素です。毎日の血圧を記録することで、医師はより適切な治療方針を立てることができます。正確な血圧を測定するためには、正しい方法で測定することが大切です。
家庭血圧が示す本当の血圧
病院や透析施設で測定すると、緊張などから普段より血圧が高くなる「白衣高血圧」という現象が起こることがあります。家庭ではリラックスした状態で測定できるため日常生活における真の血圧値を把握できます。
この家庭血圧のデータが、降圧薬の調整やドライウェイトの評価に役立ちます。
項目 | 正しい方法 | 避けるべき事 |
タイミング | 朝(起床後1時間以内、排尿後、朝食・服薬前)、夜(就寝前)の2回 | 入浴直後、食事直後、運動直後、喫煙・飲酒直後 |
環境・姿勢 | 静かな部屋で、椅子に座り1〜2分安静にしてから測定。腕は心臓の高さに。 | 会話しながらの測定、寒い部屋での測定、脚を組んだ姿勢 |
その他 | 毎日同じ時間帯に測定する。シャントのある腕では測定しない。 | 複数回続けて測定する(測定後は少し時間を空ける) |
測定した血圧値(収縮期血圧、拡張期血圧)と脈拍数は、血圧表に記録してください。体調の変化や気になったことがあれば、メモしておくと良いでしょう。
体調が良い日には、無理のない範囲で体を動かすことを心がけましょう。運動には、血圧を下げ、心肺機能を高め、ストレスを解消する効果が期待できます。
透析患者に適した運動としては、ウォーキングや軽い体操などがあります。
運動の種類 | ポイント |
ウォーキング | 少し汗ばむ程度で、会話ができるくらいの速さで。1回20〜30分程度。 |
ストレッチ・体操 | 血行を促進し、筋肉の緊張をほぐす。非透析日に行うのが良い。 |

