1、糖尿病とは
インスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖が増えてしまう病気で、血管が傷つき、もろくなって、硬くなってしまい動脈硬化を起こす病気です。
その動脈硬化によって心臓病、失明、下肢切断といった重症な合併症を引き起こします。インスリンは、膵臓から出るホルモンであり、血糖をコントロールしてくれます。この、インスリンが十分に働かなくなるのが糖尿病です。
2、透析患者さんの検査値の見方
透析患者さんは、GA値と血糖値を指標とします。
GA(グルコアルブミン):20%以下(但し心臓病のある方は、24%以下)
GAとは、採血日の直近の2週間前から採血時までの平均血糖状態です。
70歳以下の方は、20%以下でも透析前血糖が 200mg/dl 以下かつ HbA1c 6.5%以下としています。
透析前血糖値:180mg/dl 未満
3、治療方法
1)食事療法・運動療法
まずは、第一に行うことは、食事・運動療法です。
肥満の方は、摂取カロリーを抑える必要があります。標準より、200〜300kcal少なく摂取
低栄養の方(アルブミン3.4g/dl以下)は、通常の透析患者さんの摂取カロリーを多くする必要があります。
1回の主食の量を決めておきましょう!
砂糖を多く含むジュース、缶コーヒー(微糖も)、ヤクルト、アイスクリーム、ジャム、菓子パン(メロンパンは、カロリーが高い)、あめ、お菓子は、控えましょう。
のどがイガイガするからとトローチをよく摂取する方がいますが、あまりよくありません。
動物性脂肪類は、(肉類、ラード、牛乳や乳製品のほか、ケーキ、チョコレート、アイスクリームといったバターや乳脂肪を使った洋菓子類)、ポテトフライ、ハンバーガー、ドーナッツは、コレステロールや中性脂肪を増やし、動脈硬化を促進させる危険性が高いといわれる飽和脂肪酸を多く含んでいるため、適量摂取を心がけることが重要です。
もちろん、運動は、とても大切です。出来る運動を毎日続けましょう!!
2)薬物治療
糖尿病治療薬は、腎臓での代謝が大部分であるため、認可されているお薬が限られています。
透析患者さんの糖尿病治療は、食事、運動、インスリン注射療法が主となります。![]()
しかし、インスリン注射は、みなさん抵抗があり、なかなか受け入れが難しいので、内服でコントロールできない方にインスリン療法を勧めています。血糖コントロールは、認知症予防にも効果があるといわれています。
4,シックデイの対応方法
発熱、下痢、嘔吐など症状が強い時、食事がとれない時をシックデイといいます。
以下の場合、先生に相談しましょう。自己判断でインスリンや飲み薬を中止することは、しないでください。
血糖値を3〜4時間おきに測定して、症状、血圧、体温などメモに残して医師に相談してください。
事前に医師に尋ねて、対応できるようにしておきましょう。
基本の対処法
*持効型インスリン(ロングタイプ)は、基本減量せず接種してください。速効型、超速効型は、血糖値・食事量に応じて調節してください。
*内服薬は、スルホニル尿素薬(SU薬)、グリニド薬は、食事が、全く摂れない状態であれば、中止してください。状況をメモして病院に連絡してください。
糖尿病の薬が分からない場合は、病院に連絡してください。
5、低血糖時の対処法
イライラする感じ、脱力感、目のちらつき、冷や汗、動悸、手足の震え→放置すると意識障害、痙攣、昏睡、このような症状があれば、ブドウ糖を10gあるいは20g摂取されてください。ブドウ糖は、ドラックストアやスーパー等でタブレットタイプで販売しています。ブドウ糖がない場合、糖分のはいったジュースでもかまいません。低血糖は、いつどこでなるかわかりません、常にブドウ糖を持ち歩いてください。インスリンを打たれている方は、特に注意しましょう。常に低血糖が起こり、心配な場合、重症的な低血糖が起きた場合、医師に相談してください。家族にも、協力、知っておいてもらって、すぐ対処できるようにしましょう。
適正な血糖コントロールを行うには、内服は決められたとおり飲み、インスリンはきちんと接種し血糖値をきちんと測定しましょう。
※心臓血管合併症予防
毎日毎食時の内服、インスリン療法、食事に気を使うことが、合併症の予防になります。

