2017年08月23日

透析患者さんの塩分と水分

透析患者なぜ塩分を取りすぎるとよくないの?
塩分を多く取りすぎるとナトリウムが体の中に溜まってのどが渇き、水分を多く取ってしまいます。透析患者さんは、塩分や水分を透析によって体外に出すため過剰な水分は、体重増加の原因となります。体重増加により起こる高血圧は心臓への負担を増大させ浮腫にもつながります。

かき氷.png体内に入る1日の水分量=IN
食事の水分:800〜1000ml
代謝水:300ml(食物が体内で燃えたときにできる水)
飲水量(   )ml                

おやじ.png体外に排泄される水=OUT
尿量:(   )ml
便:100ml
不感蒸泄:500ml(呼吸や汗、皮膚から出ていく水)
透析除水量(   )ml

★(  )に数字をあてはめて自分のIN・OUTを知り
1日の飲水量を計算してみましょう!

体外へ排泄される水(ml)―(800〜1000ml+300ml)=1日の飲水量

水分摂取のポイントcoffe.png
お茶を飲むときは熱くして少量を飲む。
小さめの湯のみ、茶碗、コップなどを使用する。
食べ物にも多く水分が含まれているため、汁物や、麺類、鍋物は極力さけましょう。
  尿量(汗などの量)+ 500ml
       を1日の水分摂取量の目安とします。
果物ライン.png

塩分摂取のポイント
塩分8gで約1リットルの水分(体重)が増えてしまいます。
塩分を薄めるために体が水分を吸収するからです。
透析患者さんは、1日約 6g未満 を目安とすることが重要となります。
調味料は目分量ではなく、計量スプーンを利用する習慣をつけましょう。
また、塩分は保存をきかせるため加工食品に多く含まれています
計量匙.png

posted by じんたろう at 09:35| Comment(0) | 塩分・水分 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月26日

熱中症

透析患者さんの熱中症対策は普通の熱中症対策とは異なる点もあります。

熱中症とは・・・身体の中と外の暑さによって引き起こされる様々な身体の不調の事です。暑熱環境下にさらされる、あるいは運動などによって、体内の水分などのバランスがくずれたり、体内の調整機能が破たんすることで起こる障害の事です。

症状
軽度:めまい・失神・筋肉痛・筋肉の硬直・大量の発汗
中等症:頭痛・気分不快・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感
重症:意識障害・けいれん・手足の運動障害・高体温

熱中症.png


熱中症の予防法
@水分補給をする(一度に飲まずにこまめに水分補給する)熱中症予防.png

A体調を整えておく(体調が悪い時の運動はしない・寝不足、朝食抜き、二日酔い、体調不良の時は体力が回復するまで活動をさける)

B暑さをさける(室温24〜28度になるよう扇風機やエアコンを上手に使う。外出時は日陰を歩く・日傘をさす、帽子をかぶる)

C服装に注意する(汗を吸いやすく、空気を通しやすいもの、色合いも熱を吸収しにくい白色を着用する)

予防2.png


熱中症になったら・・・冷却.png
○暑いところからクーラーの効いた室内や涼しい所に避難し、衣類を緩めて風通しがよくなるようにしましょう。
○大きな動脈(首、わきの下、足のつけ根)を氷で冷やす。
○冷たいスポーツドリンクや食塩の入った冷水を飲ませる。
○筋肉の痙攣や痛みがある場合は、塩分濃度の低下とみられるためスポーツドリンクを100〜200ml補給する

普通の熱中症対策では「塩分と水分をしっかり摂取すること」と「暑さを避けること」が基本となっています。しかし、透析患者さんは体温を調節する能力が低下していますし、尿での水分の排泄が困難なため体に余分な水分が溜まっています。従って、水分や塩分を過剰に摂ってしまうと胸水の貯留や心不全につながります。塩分と水分が同時に摂取できるという理由でスポーツドリンクが普通は有効ですが、透析患者さんは塩分の過剰摂取につながるので下痢・嘔吐・多量の発汗がないのであればあまり飲む必要はないようです。
何よりも予防が大切です。炎天下を避け、暑さを我慢せずクーラーを使いましょう。脱水・熱中症と思ったら自己判断せずクリニックに電話してください。
暑い夏を無事に乗り切りましょう!!
posted by じんたろう at 16:13| Comment(0) | 季節 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月01日

血圧低下

透析中の血圧低下の原因ketuatukei.png
血液透析中は、血圧が低下しやすくなっています。多くは水分除去(除水)による血管内容量の減少が原因です。自律神経調節能が低下している高齢者や糖尿病の方、また感染症や心不全を合併している方は、血圧低下の危険性がより高くなります。


動悸.png初期症状には
欠伸(あくび)や倦怠感、嘔気などの症状が現れますので、そのような際は必ずスタッフまでお伝えください。
重篤な場合には
著明な血圧低下(ショック状態)となり、治療の追加や変更が必要となることがあります。また、透析を中断しなければならなくなる可能性もあります。


透析中の血圧低下を防ぐには!?体重測定.png
(1)透析間の塩分と水分の摂取を控えることにより、体重の増加を少なく抑え、透析中の必要除水量を少なくする事が大切です。
(2)透析時間を4時間から4時間半、5時間に延長し透析中の除水スピードをゆっくりにします。 
(3)ドライウェイトが適正かスタッフと相談していきましょう。
(4)透析前の降圧剤の投与を考えましょう。(内服や注射薬)
(5)透析中の食事摂取を止めることも考えましょう。
(6)食事の前後や水分を多くとった時、ご自分で体重の変化をみるために体重計を活用しましょう。 

<例>
設定体重(ドライウェイト)が50kgとして・・・
3%(1日あき)…50×1.03=51.5kgが許容範囲となります。  
5%(2日あき…50×1.05=52.5kgが許容範囲となります。      


nurse5.png透析間の増加体重の許容範囲がわからない場合は看護師にご相談ください。
基準体重にあった増加体重をお伝えします。



posted by じんたろう at 00:00| Comment(0) | 合併症 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする