2019年04月13日

外食の工夫

外食や弁当ではどうしても塩分・カリウム・リンの摂取量が多くなってしまいます。

今回は摂取量を少なくする工夫をお話しします。

外食時に塩分摂取量を少なくする工夫

注文時の工夫:「薄味にして下さい」や「こしょうのみで焼いて下さい」など味付けもオーダーしましょう。頼むと対応してくれるお店もあります。

味の加減や材料がわかるメニューを頼みましょう。ドレッシングやマヨネーズが付く場合は、注文時に別の器に入れるように頼めば自分で調整することが来ます。外食する時は家庭では一切食塩を使わないなど計画的に食塩管理を行い減塩しましょう。

menu.png

メニューごとの工夫:自分で塩分の加減ができるメニューを選びましょう。

丼ぶり物はすでに調理されており自分では塩分管理が出来ません。丼ぶり物より定食を選びましょう。漬物やみそ汁を残すだけでも食塩摂取量が23g程度抑えることが出来ます。鍋物は塩分摂取量が多くなるので要注意です。麺類の汁は残すようにしましょう。 

定食など.png

外食時にカリウム摂取量を少なくする工夫

野菜・フルーツは控えめにしましょう。

肉類・魚類はカリウムが豊富です。ステーキなどの肉類や刺身などの魚類でタンパク質の摂取が多くなる場合は、同時にカリウムの摂取も多くなるので注意しましょう。

サラダたち.png

外食時にリン摂取量を少なくする工夫

タンパク質が多いメニューには注意しましょう。主菜となる肉類、魚類や卵、豆腐などのタンパク質、すなわち「おかず」が多いとリン摂取量が多くなります。おかずの多いメニューには注意が必要です。

リン吸着薬は必ず医師の指示通りに、飲み忘れのないように飲みましょう。

食品の栄養成分表を上手に活用する

100gあたりや1個、1包あたりの熱量(エネルギー)、タンパク質、脂質、炭水化物、ナトリウム(食塩相当量)が表記されています。

弁当2.png






1番最初に並んでいる材料ほど多く含まれている食べ物です。リンの多いものを見抜けます。









弁当1.png









1日のとってよい塩分が見えます。

食塩6.0g以下(1日)





外食や弁当を我慢するのではなく、工夫をして楽しみましょう!

 残す勇気を持ちましょう!

1回の食事だけに注目せずに1日の摂取量が守れたらいいのです!

 (塩分:6g  リン:700〜1100r  カリウム:2000mg) 

正しく食事を摂取しましょう

教訓.png

posted by じんたろう at 16:55| Comment(0) | 食事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月04日

透析患者さんと災害対策

 2016年4月の熊本大地震から3年、東日本大震災からは8年が経過しました。

今回は災害時についてもう一度お伝えしようと思います。

1年に一度の防災グッズの見直しをよろしくお願いします。

透析中に地震が発生した場合

地震の揺れは長くて1〜4分程度です。

むやみに動くと転倒してケガをしたり、透析の針が抜けてしまう恐れがあり大変危険です。

➡ベッドに横になっている場合は、血液回路をしっかり持ちます。
テーブルを足元へ移動させ、布団を頭までおおって
落下物でのケガを予防します。

血液回路内の血液をもどす時間的余裕のないときは、緊急に回路から離脱します。方法は以下の通りです。

  • 看護師がそばに行き抜針します。
  • バンドで固定、もしくは患者さまご自身でボタン圧迫していただきます。
  • スタッフの誘導に従って避難場所へ避難してください。

★日頃から止血ベルトを広げてテーブルの上に置いておく習慣をつけましょう。

★起立性低血圧などの血圧変動のある方は起き上がる際に転倒しないよう気を付けてください。

★エレベーターは緊急停止するので使えません。階段を使用します。

★車いすが必要な方はスタッフが介助するか担架で移動します。

気分の悪い方や血圧低下が心配な方は無理をせずにスタッフに声をかけてください。

透析をしない日に地震が発生した場合

(1)かかりつけ医院に電話で連絡してください。

この場合、家庭の固定電話や携帯電話よりも公衆電話の方がつながりやすいです。あらかじめ自宅近くの公衆電話の設置場所を確認しておいて下さい。

(2)電話がつながったら、透析スタッフから具体的な指示を受けてください。(災害の程度によっては即答できない場合があります。)

(3)かかりつけ医院が壊滅状態になり情報提供ができない場合は、ご自分で透析施設を探し出さなければなりません。透析施設を探すのは電話帳からでも可能ですが、保健所や各都道府県の腎協に問い合わせて、それぞれの都道府県の透析施設の情報を得ることができます。日本透析医会は、過去の大震災の経験を教訓として支援の広域化を目指し、「災害情報ネットワーク」の整備を行い支援の中核を担えるようになっています。

かかりつけ医院が壊滅であれば上記に連絡して透析を受けることができる施設を確認してください。

災害時の食事管理のポイント

大災害が発生したら、近隣の県の透析病院への移動で透析を1週間受けられないような最悪の事態も想定しておかなければなりません。透析を受けられない間、食事や水分の管理を普段よりかなり厳しくしなければなりません。

  • 徹底してカリウムを抑えます。
    唇がしびれる、手足に力が入らずがくがくするなどの症状が現れた場合はすぐに透析しなければ心臓が止まる状態です。できるだけ早く透析のできる施設へ行かなければなりません。カリウム管理は命に直結するため一番注意しましょう。
  • 塩分を少なくします。
  • 水分を減らします。
  • たんぱく質を適度にとります。
  • エネルギーを適度にとります。

★カリウム、塩分、水分は普段の半分から3分の2程度に制限しましょう。

★支給されたお弁当などの佃煮・漬物・塩分の多そうなものは食べないようにします。

★ご飯・パン・ビスケットなどはできるだけ食べましょう。

★スポーツドリンクにもカリウムや塩分が含まれます。

災害時のような厳しい状況の中でも「食事と水分」を上手に管理すれば、数日間は日常生活を続けることが可能です

非常時持ち出し品のリスト

非常時に備えてリュックサックや手さげ等にまとめておきましょう。

□身体障がい者手帳(コピー)    □保険証(コピー)

□透析条件カード(コピー)     □預金通帳(コピー)

□懐中電灯  □ラジオ   □電池    □現金

□非常食品  □飲料水   □ラップ   □ビニール袋

□紙コップ  □紙皿    □アルミホイル

□下着    □タオル   □手袋または軍手

□ティッシュペーパー   □ウェットティッシュ

□筆記用具  □レジャーシート □薬手帳


非常用バッグ、定期薬はいつも手の届くところに!透析条件カードと保険証はいつも持ち歩くようにしましょう!

ご家族や病院の連絡先も一緒に保管してくださいね。

posted by じんたろう at 19:18| Comment(0) | 災害対策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月12日

「かゆみ」を知ろう!

今回のテ−マは 「かゆみ」 です。最も多くの方が感じている合併症ではないでしょうか? 「かゆみ」を知り、症状の軽快を目指しましょう。

透析患者のかゆみの原因 (様々な仮説がありますが、主な3項目を挙げます)

1 皮膚の乾燥 (ドライスキン)

dryskin.png

透析による除水や水分制限などにより皮膚への水分供給が低下するため、角層の水分量が全身で低下していきます。また、皮脂や汗の分泌も低下しており、ドライスキンが高頻度に認められます。ドライスキンでは皮膚バリア機能が低下し、かゆみを伝える神経が皮膚の表面近くまで伸びてくるため、外からのわずかな刺激にも皮膚が敏感となり、かゆみを感じやすくなります。

2 腎不全や透析治療による異常

  • 尿毒素の蓄積
  • 透析機械と血液が接触することによりアレルギー反応やかゆみの原因物質が活性化
  • 二次性副甲状腺機能亢進症、リン・カルシウム値の上昇
  • 消毒や針刺し・テープの刺激

3 中枢神経内のかゆみ制御の異常

  ストレスは、かゆみに関与する神経内の制御機能のバランス異常をおこすと考えられています。

かゆみが改善する生活

クリーム塗布.png
  • できるだけ長時間透析を行って、かゆみの原因となる尿毒素を取り除きましょう。
  • 乾燥肌には保湿剤でスキンケアを毎日行って、かゆみを予防しましょう。長くコツコツと続けることが大切です。
  • 保湿剤は入浴後5分以内に、また、入浴しない日の朝や夜の着替えの際などに十分な量を塗りましょう。
  • 熱いお湯・長湯を避け、ゴシゴシこすらないようにしましょう。
  • 皮膚を傷つけないように、爪はこまめに切りましょう。
  • 適度な室温・湿度を心掛けましょう。
  • ストレスをためないようにしましょう。爪切り.png

乾燥肌やかゆみに困ったら、いつでもスタッフに相談されてください

早め早めの対処が大切です。

posted by じんたろう at 14:46| Comment(0) | かゆみ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする