2018年01月29日

透析患者さんの心臓病のお話し

*心不全                     
心臓がうまく収縮できなかったり、拡張できなかったりする場合にみられます。心不全.png

原因(透析患者の特徴)
1.透析直前には血液量自体の増加・血圧上昇から心臓への負担が増加する。
2.虚血性心疾患や弁疾患のリスクが高い。
3.左室肥大は心臓の拡張を低下させる。
4.長期的には、高血圧・血管の石灰化・貧血の存在は心不全の原因となる。

*症状
・左心不全動悸.png
@肺に血液がたまる→肺うっ血状態となり呼吸困難となる。
A肺に血液がたまるため、他の臓器に十分な血液が行き渡らない。


・右心不全浮腫.png
@全身への血液がたまる→臓器・全身浮腫がおこる。





*予防減塩.png
心不全には体液過剰が深く関連するため、厳格な食塩制限に基づく体液管理(体重管理)が必要です。体重増加は1日空きでドライウエイトの3%、2日空きで5%以内に抑えましょう。(体重増加1sは約8gの食塩摂取に相当します)
体重増加がさほど多くなくとも、ドライウエイトが適正でない場合には、少しの体重増加が心不全や肺うっ血につながります。適正な血圧、リンのコントロール、ヘモグロビンの適正値への調整も重要なポイントです。

*虚血性心疾患
心臓は仕事量が増加すると、心筋が必要とする酸素の量が増加します。一方、冠動脈が狭窄すると、心臓の仕事量の増加に見合った血液が流れなくなります。これが狭心症です。さらに、冠動脈が閉塞すると、その末梢の心筋が壊死します。これが心筋梗塞です。
虚血性心疾患.png


*症状
前胸部の痛み・圧迫感、左肩への放散痛、背部痛、心窩部痛などがみられます。

*予防喫煙.png
血圧、リン、貧血の管理の他、脂質異常がみられる場合には、コレステロール値などの管理も行います。また、喫煙をしている場合には、禁煙が必須です。除水量が多い場合には、透析中から透析後の血圧低下から虚血を誘発する可能性があります。このため、食塩制限による体重増加の抑制も重要です。

・当院で行う検査
心電図、心エコー、24時間ホルダー心電図(必要時)、ドライウエイト評価
必要時循環器受診
生活習慣改善.png
posted by じんたろう at 08:49| Comment(0) | 心不全 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月02日

心不全について

心不全とは?heart2.png
1:透析間の体重増加が多く、除水できない場合には、過剰な水分を常に体内に残してしまうことになり心臓への負担を増すことに繋がります。
2:血圧の管理が悪く高血圧が持続すると心臓肥大を生じて心臓への負担が増します。
3:リンやカルシウムの管理が悪いと、心臓の弁の石灰化から心弁膜症を生じて心不全を起こしやすくなります。
4:十分な透析を行っていない場合  尿毒症性の危険性があります。kitsuen.png
5:糖尿病や高血圧・高脂血症・喫煙歴のある人、高齢者は動脈硬化が進行しやすく、狭心症や心筋梗塞等の虚血性心臓病は心不全の大きな危険因子となります。


早期発見が大切〜もっと大切なのは予防です!
・禁煙               ・バランスのとれた食事
・塩分、水分のコントロール     ・心身にストレスを溜めない
・リン、カルシウムのコントロール  ・内服薬はきちんと服用する     
・カリウムのコントロール          
・定期的な受診、検査を行いましょう

manpuku.png


心血管疾患早期発見のための検査はECG.png
・心電図、レントゲン、心エコー
・頸動脈内膜、中膜厚を調べる頸動脈エコー
・足関節上腕血圧比(ABI)
以上の検査を当院では定期的におこなっています。

ヒートショックとは?heat shock.png
温度の急激な変化で血圧が上下に大きく変動することが原因で心筋梗塞、不整脈、脳梗塞を起こすことがあります。冷え込みやすい脱衣所や浴室、トイレを暖房器具で温めるようにされて下さい!
posted by じんたろう at 16:02| Comment(0) | 心不全 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月12日

インフルエンザと風邪

*インフルエンザと風邪の違い
風邪.png
インフルエンザと風邪とは、原因となるウイルスの種類が異なります。通常の風邪は喉や鼻に症状が現れるのに対し、インフルエンザは急に38〜40度の高熱が出るのが特徴です。下記に違いを表にしました。



 
    インフルエンザ風邪
潜伏期間24時間24〜72時間
初期症状発熱、寒気、頭痛鼻・喉の乾燥感、くしゃみ
主な症状発熱、筋痛、関節痛鼻水、鼻づまり
熱の期間38〜40度(3〜4日間)ないか、もしくは微熱
寒気あり軽度、きわめて短期間
全身痛・筋肉痛・関節痛ありない
きつさ・だるさありほとんどない
合併症気管支炎、肺炎などまれ
病原インフルエンザウイルスA,Bアデノウイルス、RSウイルスなど
 
*インフルエンザの予防
ワクチン.png
最大の予防法は、流行前にインフルエンザワクチンの接種を受けることです。ワクチンの接種で、インフルエンザに感染しにくくなります。かかったとしても軽い症状ですむことが証明されています。
* 今年のインフルエンザワクチン
これまでA型2種類、B型1種類の3種類のウイルス株を使った3価ワクチンが使われてきましたが、今季はB型を1種類増やし、A型2種類、B型2種類の4価ワクチンが採用されました。インフルエンザワクチンの効果は接種後2週間から5ヶ月程度続くと言われています。しかし、効果は100%ではないので、日頃から感染を防ぐことを心がけていきましょう。
*予防法
・人ごみをさけ、外出時にはマスクを着用する。
・ 帰宅時には手洗い・うがいをする。
・ 栄養と休養を十分にとる。
・ 室内では加湿と換気をよくする。
・透析来院時は必ずマスクを着用してアルコール消毒で手を消毒しましょう。
マスク.png
週3回透析を受けなければいけないため、感染した人との接触も高くなります。また、体の抵抗力・免疫力が低下しており、重症化しやすいため注意が必要です。
発熱・咳・鼻水・のどの痛み、筋肉痛・関節痛などの症状がある人は、事前に当院へ連絡してください。1階で検査、診察を行っていきます。
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posted by じんたろう at 20:51| Comment(0) | 心不全 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする