2016年04月26日

災害・特に地震について

春のやわらかな日差しが心地よい季節となりました。
今月は災害・特に地震についてお話します。
繰り返しとなりますが大切なことですので参考にして下さい。

透析中の地震の場合
地震の揺れは長くて1分間程です。むやみに動いて怪我をしない様にして下さい。
ベット上に横になっている場合は、血液回路をしっかり握ります。
オーバーテーブルを足もとまで移動し、次に布団を頭元までおおい落下予防をします。
@血液回路内の血液を回収する時間的余裕のない場合
血液回路から緊急に離脱していきます。穿刺針を抜いて、圧迫止血用のバンドを巻きつけて脱出していきます。方法は以下の通りです。(通常の方法です)kairo.png
1)血液ポンプを停止します
2)動脈側(赤色)・静脈側(青色)の回路を遮断します
(大きな、洗濯ばさみみたいなもので、透析機械側
と患者様側にクリップが二つついています)
3)テープをはがします
4)動脈側(赤色)の針を抜き止血バンドを巻きます
5)静脈側(青色)の針を抜き止血バンドを巻きます
6)血圧の変動のある方は起き上がり時に転倒に気をつけてください
Aスタッフの誘導にて避難場所へ避難します。(院内の駐車場へ)
エレベーターは緊急停止するので、階段を使用します。
車椅子が必要な患者様はスタッフが介助したり担架にて移動します。気分の悪い方や血圧低下が心配な方は無理せずスタッフまで申し出てください。

地震が透析以外の日に生じた場合
@透析施設(ネフロクリニック)に電話連絡をとります。telephone.png
この場合、一般家庭の据え置き電話や携帯電話よ
りも公衆電話を使った方が通じやすいです。あらかじ
め近所の公衆電話の場所を確認しておいて下さい。
A電話がつながったら、施設の透析スタッフから具体的指示を受けます。
災害の程度によっては、即答できない場合があります。
Bネフロクリニックが壊滅状態にて情報提供が出来ない場合は、自分の力で別の透析施設を探しださなければなりません。
透析施設を探すのは電話帳からでもOKですが、保健所や各都道府県の腎協に問い合わせて、それぞれの都道府県の透析施設の情報を得ることが出来ます。
日本透析医会は、過去の大震災の経験を教訓として支援の広域化を目指しearth.png
「災害情報ネットワーク」の整備を行ない支援の中核を担えるようになっています。
Cネフロクリニックは、福岡県透析医会に登録しているので日本透析医会の災害ネットワークを利用して、福岡県内・外での透析病院の紹介先のネットワークが出来るようになっています。


大災害が発生したら、透析を1週間近く受けられない最悪の可能性も想定しておかなければなりません。透析を受けられない間、食事管理を普段よりかなり厳しくしなければなりません。

災害時の食事管理のポイントnurse.png

@できるだけカリウムを抑えます
→口の周りがしびれる、手足に力が入らずがくがくするなどの症状が現れた場合はすぐに透析しなければ心臓が止まる状態ですので出来るだけ早く透析可能な施設へむかわなければいけません。
A塩分を少なくします
B水分を減らします
C蛋白質を適度にとります
Dカロリーを適度にとります
@〜Bは通常の半分から3分の2に制限しましょう。

K-3.pngsalt.png




→支給されたお弁当などの、佃煮・漬け物・塩分の多そうなものはやめて、ご飯、パン、ビスケット等は出来るだけ食べましょう。
→このような状況下でも【食事と水分】を上手に管理すれば、数日間は日常生活を続けることが出来ます。


非常持ち出し品のリスト(普段からまとめておく必要があります)
 
・身体障害者手帳(コピー)  ・保険証(コピー)   
・透析条件カード(コピー)  ・預金通帳(コピー)          
・ラジオ           ・懐中電灯     ・ラップ
・非常食品          ・手袋       ・タオル
・現金            ・飲料水        
・救急薬品

→いつも手の届く範囲の場所に、定期処方薬を置いておきます。
透析条件カードをお渡ししていますが、紛失している方は再発行をしていきます。事務または看護師に申し出て下さい。
透析条件カードは常に保険証と一緒にしておきましょう。
posted by じんたろう at 10:24| Comment(0) | 災害対策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月25日

透析患者さんと運動について


透析を始めたからといって、安静にする必要は有りません。
(*他の合併症の有る場合は安静が必要な事があります)undou1.png
運動をしても良いし、むしろ運動しなければならないのです。
人工透析を受けられている患者さんは、週 3回の透析をしている間も長時間ベッド上で安静にしています。日頃から体を動かす習慣をつけることは体調を整え、体力、筋力の低下を防ぐためにとても大切なことです。

運動のいいところ
最大酸素摂取量の増加 ⇒ 体力の指標=生命予後がよい
家事、身の回りのことをするほうが全くしないよりよい

筋力の増強 ⇒ 腰痛・肩こりの改善・貧血改善
転倒や寝たきりを予防

骨粗鬆症の予防・改善 ⇒ 骨折予防
動脈硬化の予防・改善 ⇒ 血糖コントロールの改善
高血圧や心疾患などの生活習慣病の改善
食欲の増進・便通が良くなる・ストレス解消など

どんな運動がよいのか?

1回30分〜60分程度のウォーキングを週3回程度

体力が低下している人は、ゆっくり休みながら短時間歩行から始めましょう。
足ふみだけでもかまいません。
筋力トレーニングやストレッチなど体力に応じて行ってゆくといいと思います。
ネフロクリニックの患者さんの中にも日頃から運動に親しんでいる人が多くいます。
皆さんの活き活きとした姿を見るとうれしくなります。

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運動療法の注意点
血圧管理:通常の血圧を基準として、20mmHgの変動がある時は中止しましょう。
収縮期血圧(上の血圧)<180mmHg
拡張期血圧(下の血圧)100mmHgとして運動を実施しましょう。
体調管理:透析直後や狭心痛・呼吸の乱れ・めまい等の症状、他にも普段と異なる症状がありましたら運動は中止しましょう。運動は無理してまで実施する必要はありません。
運動は日々継続するのが望ましいですが、体調を崩してまで行うものではありません。あくまで安全の上で成り立つものです。
posted by じんたろう at 19:52| Comment(0) | 運動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする