2016年02月26日

かゆみの原因と対策

冷暖房を使用する夏や冬、特に湿度が低くなる冬期には皮膚の痒みを訴える方が非常に多く、皮膚の痒みは日々の生活に影響します。皮膚の痒みの原因とその対処方法について紹介します。かゆい.png
皮膚の乾燥
皮膚の汗を出す汗腺や皮脂を出す皮脂腺が委縮する為、汗によって、皮脂が皮膚全体に行き渡るのが不十分になります。カサカサになっているとかゆみの大きな原因になります。また、肌が乾燥すると、かゆみを感じる神経が、皮膚表面に伸びてきてさらにかゆみを感じやすくなります。日頃から汗かく習慣をつけましょう。
毒素の蓄積毒素.png
透析効率が悪いと、尿毒素物質の蓄積により、かゆみを感じます。カルシウムやリンが上がると、皮膚に沈着し、頑固なかゆみが起きることがよくあります。また副甲状腺機能亢進症による過剰な副甲状腺ホルモン(PTH)分泌によってもかゆみが増強されます。高リン血症による異所性石灰化を生じた場合も、かゆみの原因となります。
アレルギー反応
血液が透析回路やダイアライザ−など異物に触れることにより、補体の活性化、サイトカインなどの産生が増加します。これらの物質によるアレルギ−によりかゆみを生じることがあります。消毒液、麻酔のテープ、絆創膏、固定用のテープなどが体に合わない場合、かゆみを生じることがあります。
スキンケア
皮膚を清潔にして、乾燥を防ぐことが大切です。体を洗うときは綿のタオルで、石けんをよく泡立ててやさしく洗い、ごしごし擦らないようにしましょう。乾燥肌は皮膚のバリアー機能の障害であり、異物や刺激物質が体内に入りやすい状態です。ナイロンタオルは皮膚に傷をつけてしまうため使用しないようしましょう。石けんを十分すすいだ後、少しぬるめのお湯につかりましょう。入浴後は、かゆみが現時点ではなくても皮膚の乾燥を防ぐため日頃から保湿する習慣をつけましょう。お風呂.png
衣類は、化学繊維やウールは皮膚を刺激します。
肌着は木綿にしましょう。背中などのかゆみには、軽く絞った熱いタオルで拭くと効果的です。拭いた後は必ずかゆみ止めや保湿用の軟膏・クリームを薄く塗りましょう。
 シャント部や穿刺部などがかゆい場合は、冷やすといいでしょう。透析中であれば、透析液の温度を下げることでかゆみが軽くなることがあります。
透析中に痒みの出る場合は、除水による乾燥が多いので、保湿剤を塗布したり、ドライウエイトが低すぎないか検討したりする必要があります。
毒素の除去ダイアライザー.png
かゆみ対策としてもリンを下げることが大事です。痒みを感じるようであれば、検査データのカルシウムやリン、そしてカルシウム・リン積(Ca×P)値を見直してみましょう。それらが高いようであれば、十分な透析を行うことが治療の第一歩です。血流量を上げる、透析時間を長くする、ダイアライザーの膜面積を大きくする、HDFなどを検討し、透析不足を改善するようにします。 
アレルゲンの除去
痒みの原因を取り除くことが必要です。薬剤、透析機器、固定テープ、麻酔のテープ、絆創膏など、可能であれは中止や、他の種類のものに変更します。内服薬としては、抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬などが使用されています。注射薬としては、ヒシファーゲンが使用されています。
掻いたらダメと思えば思うほどかゆくなります。イライラすると、かゆみが増しますので、気分転換やリラックスをすることで掻きたい気持ちを紛らわせましょう。皮膚を傷つけないように爪を切りましょう。かゆみに対して、自分で判断してむやみに薬をぬり、間違った治療をすると悪化することがあります。かゆみがあれば、気軽にご相談ください。
posted by じんたろう at 16:52| Comment(0) | 季節 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする